遍路宿泊施設への「外国人遍路についてのアンケート」
2018.08.23 研究最前線
四国遍路・世界の巡礼研究センター員
竹川郁雄(愛媛大学法文学部教授)
遍路宿泊施設への「外国人遍路についてのアンケート」報告
四国遍路をする外国人の状況を明らかにするとともに、問題があればその解決法を探るため、遍路宿泊施設に対して本調査を実施することとした。調査は、へんろ道保存協力会編『四国遍路ひとり歩き同行二人 地図編』に掲載されている宿泊施設(札所の宿坊等を除く)635カ所に、調査票を郵送し送り返してもらう形で実施した。
2018年2月20日に郵送を行い、3月10日頃までに返送するよう依頼したが、期日が過ぎても受け入れることとした。
回収状況 有効回答数 272 回収率 42.8%
この調査からわかったこと
1.外国人遍路を好意的に受け入れている宿が大半だが、厳しい意見もみられる。
2.コミュニケーションの問題が大きく、外国語の話せるスタッフの必要性が高い。
3.スマホ翻訳ソフトなど電子機器の利用により、会話できているとの指摘が多く見られた。
4.外国人の電話による宿泊予約はむずかしく、前泊所での支援が効果をあげていた。
5.行政や専門機関への要望として、「料金や注意事項などを各国の言葉で書いたもの」と「外国人への遍路マニュアル」が多かった。
報告書全文は、ここからダウンロードできます。