愛媛大学ミュージアムで「弘法大師展」を開催しています【12月25日(月)まで】

2017.08.02 お知らせ

 四国遍路・世界の巡礼研究センターが所蔵する様々な弘法大師像を初めて公開し、空海が伝えた密教の世界観と、四国遍路の開創者と例えられるに至る人々の信仰の歴史を展覧します。
 これまでの研究成果の一部を分かりやすく公開することで、センターの活動について御理解いただく機会となれば幸いです。(火曜日休館、10:00~16:30開館、入場無料)

展示1「研究最前線」
・四国霊場第51番札所石手寺総合調査(胡光)
・遍路道沿いにおける文化資源の再評価と遍路ウォーク(井口梓)
・現代人の遍路の目的―四国遍路する人々の実態についての調査報告(竹川郁雄)
・海を渡った四国霊場—植民地期台湾の四国八十八ヶ所写し霊場(中川未来)
・古代ギリシアの「巡礼」―オリュンピアとエレウシス(齋藤貴弘)

展示2「弘法大師の世界」
 四国で生まれ、修行をし、悟りを開いた空海は、唐へ渡り、密教を日本に伝えました。空海は、大日如来・不動明王・愛染明王などの新しい尊像を日本に伝え、これらの仏を描く曼荼羅によって、密教の世界観を可視化して、仏教を一般化するうえで大きな役割を果たしました。空海は没後、弘法大師の尊称を賜り、高野山奥之院での入定(永遠の瞑想)や四国遍路の開創など様々な伝説が誕生し、人々の信仰を集め続けています。
 弘法大師像や描かれた物語を読み解き、空海が伝えた尊像を鑑賞することで、人々の信仰の歴史を概観してみましょう。(胡光)
・真言十三仏弘法大師図  江戸時代
・真言八祖種子曼荼羅図  江戸~明治時代
・弘法大師絵伝 明治12年(1879)
・如意輪観音真言二祖図 江戸時代
・愛染明王坐像 明治時代
・愛媛県指定有形文化財 弘法大師像(四国霊場第52番札所太山寺所蔵/パネル展示)